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実生見聞録より(種子銀行の会誌)用土についてⅡ

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基礎編(用土についてⅡ)

種子銀行の会誌の記事をご好意でお借りしたものです。用土と水やりについてとても詳しく書かれています。山野草栽培のお役に立つことが出来ると思います。

用土についてⅠ 用土についてⅡ 用土についてⅢ 用土についてⅣ

3.用土と水分

用土に含まれた水の状態

用土に充分水を与えた場合、ある用土ではすぐ排水され、ある用土では 土中に蓄えられます。

このような土中に留まる水分と、すぐ流れ出してしまう水分との関係が栽培には大きな意味を持ってきます。

用土に与えられた水分が用土の中でどういう形をとるか、これは次の三つに分けて考えられます。

① 吸着水

用土に水を与えず、乾燥状態のまま空気中に放置しておくと、空気中から水分を吸収し ます。吸収された水分は、用土粒子の表面に薄い膜となるか、粒子そのものの内部に吸着された形で保有 されるので、「吸着水」と呼ばれます。用土の粒子が細かいほど、その総面積が大きくなるので、吸着水の総量も大きくなります。

この吸着水は毛管作用によって移動することが出来ず、従って根によって吸収されることの無い水なので、 植物にとって利用できない水、即ち「無効水」です。

湿度100%の所に充分乾燥させた用土を放置しておいて、どのくらいの水分が吸収されるかをみると、次のようになります。

〇 砂土  1~3%  〇 壌土  5%  〇 粘土  7~10%

従って、上記の用土内水分がこれらの率より下がった場合は、植物には全く吸収不可能の状態になる訳です。

② 毛管水

用土にはいろいろな形で空隙・空孔がありますが、その空隙を満たしているのが毛管水です。これは毛管現象によって互いに引き合っているので、用土の中から毛管水を排除することは、遠心分離器でも使わない限り不可能です。しかし用土の粒子間をある程度自由に移動することが出来、根から吸収されるので、植物にとって役に立つ水、即ち有効水です。

毛管水は湿潤な所から乾燥した所へと、上下左右どこにでも移動することが出来るので、用土の表面から蒸発によって失われる水分を補給するため、地下から地表面に移動することが多くあります。

毛管作用によって水分が上方に昇りうる程度は、粒子が細かいほど高く昇ることが出来ますが、昇る速度は遅くなり、粗い粒子では逆に高くは昇れないが速度が速くなります。

一般に毛管作用によって水分が上昇しうる高さは、用土粒子の直径に反比例すると言われます。

10 cm.を上昇するのに砂土は約1時間かかるのに、極めて細かい粒子の粘土質では12時間かかります。

このため、毛管水をいかに有効にするかは、用土の粒子の選定と深くかかわりを持つことになります。

③ 重力水

この水分は、用土粒子の間隙を重力によって下方だけに移動できるもので、用土が毛管水として保有する以外の水は、やがて重力水となって排出されます。排水の良い用土とは、この重力水を用土に留めることが少なく、潅水しても毛管水を残して余分の水分が速やかに排出される用土の事です。

植物にとって直接吸収できる水ではないので、効用の少ない水ですが、重力水はその移動に伴って鉢の中の空気を入れ換える作用があるので、鉢栽培の場合は考慮しなければならない要素です。

このように用土の中の水分には三つの形態があり、その中で植物に有用な水は毛管水だけです。一度にたっぷり潅水しても用土が保有できる毛管水以外の水分は、やがて排出されてしまう訳です。

俗に、「水やり三年」と言いますが、この言葉は用土と毛管水や重力水の関わり合いを良くわきまえる迄には、長い経験が要ることを表現していると思います。

用土についてⅢ(用土の保水性と通気性・空気のための隙間と水のための隙間)

山野草栽培の基本と注意点

上の栽培法は、関東地方の狭い住宅地で夜間もエアコンの熱風が出ているような場所で栽培している、わが家を基準にしています。

高山植物や、山野草を育てるにはかなり過酷な場所で、工夫しながら育てています。

猛暑日が増えてきてからは厳しくなった面もありますが、植物が私たちの愛情にこたえてくれるように慣れてきているものも多くなっています。

鉢植えの場合、すべてに書くことが出来ませんでしたが、鉢底には軽石などのゴロ石を入れて水はけを良くしていますし、植物によっては溶岩の砕いたものを入れています。

鉢は山野草鉢のように水はけのよいものを用いています。

病気になりやすいものもあるので、用土は新しいものを使い、微塵を抜いて、湿らせてから使った方が良いとは思っています。

私は宮城県の住宅地でも高山植物を育てたことがありますが、それほど気を遣わなくても、此処ではそだたないものも殖えすぎるくらいに育っていましたので、もっと楽に育てられるところの方が多いと思っています。


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