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広告 早春の花・山野草の育て方

オキナグサ(翁草)、キバナオキナグサ(黄花翁草)の育て方

オキナグサ

オキナグサ(翁草)は、本州、四国、九州、中国、朝鮮半島の日当たりの良い草地に生える多年草のようですが、私は自生地を見たことがありません。

しかし、斎藤茂吉の短歌などによく出てくるので、昔はかなり見かけた花なのでしょうが、現在は絶滅危惧種になっています。

オキナグサに限らず、私が子供の頃に見かけた野草もほとんど見ることが出来なくなっていることを考えると、乱獲ばかりでなく、川に土手がなくなったとか、農道がアスファルトになったこと、山の手入れがされていないことなどが大きな原因ではないかと思っています。

上のオキナグサ(翁草)は、自宅で2006年4月14日に撮影したものです。したものです。

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オキナグサ(翁草)の特徴と育て方

オキナグサ

オキナグサ(翁草) 2006年3月27日  栽培品(種からの初花)

キバナオキナグサ

キバナオキナグサ(黄花翁草) 2006年4月1日  栽培品(種からの初花)

     
和名オキナグサ(翁草)
学名Pulsatilla cernua
和名キバナオキナグサ(黄花翁草)
学名Pulsatilla cernua‘Aurea’
科名・属名キンポウゲ科 オキナグサ属
分布本州、四国、九州、中国、朝鮮半島
花期4~5月
特徴

山野の日当たりの良い草地などに生える多年草。

全体に白くて長い毛が多い。根生葉は2回羽状複葉で長い柄があります。小葉はさらに深く2~3裂し、茎葉は3個が輪生し、細かく切れ込みます。

花茎は高さ10cmほどになると開花し、花のあとさらにのびて高さ40cmほどになります。

花は花茎の先に1個下向きにつき、長さ約3cmの鐘形。

花弁はなく萼弁は花弁状で6個あり、内側は暗紫赤色で、外側は絹糸のような白い毛に覆われ白っぽく見えます。

雄蕊も雌蕊も多数あり、花柱には長い毛が密生します。

そう果は多数集まってつき、先端に花のあと長さ3~4cmにのびて羽毛状になった花柱が残ります。

和名は羽毛状にのびた花柱をつけたそう果の集まりを老人の白髪にたとえたようです。

育て方

深鉢を用い、3分の1くらい粗砂を入れ、鹿沼土、赤玉土に軽石を1割くらい入れた用土に植え込みます。

肥料を好むので肥料切れしないように、注意し、よく日に当てて育てます。

根が良く伸びるので毎年、株を分けて11月頃に植え替えます。

大株になったら株分けができますが、ゴボウ根なので手で無理なく割れるような時に行い、切り傷には殺菌剤を塗っておきます。

実生は毛の部分を除いて、砂床に播きます。

白絹病、軟腐病、ウイルス病やヨトウムシ、アオムシ、ナメクジ、アブラムシ、ネコブセンチュウ、ネグサレセンチュウなどの害虫がいますので害にあいやすいようです。

わが家は鉢植え、庭植などで育てましたが、急に根元から弱ってきて枯れることが多かったのは、ネグサレセンチュウなどの害虫の被害にあったのかもしれません。

翁のような毛だけがついて種が実らないことがあり、うっかり種まきを怠り、何度も種から育てたのですが絶やしてしまいました。

多年草なので、大株にはなりましたが、うっかり種まきを怠ったために現在は栽培していませんが、10年近く栽培しました。

オキナグサ(翁草)、キバナオキナグサ(黄花翁草)まとめ

オキナグサ

オキナグサ(翁草) 2005年4月14日 撮影  栽培品

キバナオキナグサ

キバナオキナグサ(黄花翁草) 2011年4月24日 撮影  栽培品

オキナグサ

オキナグサ(翁草) 2003年3月31日 撮影  栽培品

オキナグサ

オキナグサ(翁草) 2004年4月6日 撮影  栽培品

オキナグサは斎藤茂吉の短歌「おきな草口あかく咲く野の道に光ながれて我ら行きつも」という「死にたまう母」の中の短歌を読んで、オキナグサの名前を子供心に知っていたので一度は育ててみたい花でした。

昔は今のような火葬場ではなく、野山にひっそりとあった火葬場までは、歩いていくことが普通でしたので、その道で見たオキナグサなのでしょうが、そのようなところに普通に咲いていたのだと思わされます。

なぜかオキナウサはこの短歌抜きには見ることのできない花になっているのがとても不思議です。私にとってはこの歌があってのオキナグサなのです。

そのオキナグサを、最初は花が咲いている株を購入しました。その後、種をいただいたり、採取したりして何度も播きました。キバナオキナグサという素心花も種をいただいて育て、庭で大株に育って、たくさん花をつけていたのですが、急に根元から弱ってきて枯れてしまいました。

わが家の株は、ほとんどがネグサレセンチュウよるものではないかと思っています。この対策をすればもう少し長く育てることができるのではないかと思うようになっています。

オキナグサもそうであるように、野山に普通に見られた野草が絶滅危惧種になっているのは、採取もあるのでしょうが、野草が育つような環境が無くなってしまったことも大きいのでしょう。

私が住んでいるところは旧住宅設備公団がつくったところななので、公園もいくつもあり、調整池もあるのですが、調整池の土手の下の方にフデリンドウかハルリドウのようなものが咲いていました。

犬の散歩中だったのと、花の場所まで距離があったので、確かめらられませんでしたが、ここは土手の草刈りなどをしていますので、ネジバナなどもたくさん咲きます。

やはり草刈りなどをして手入れをしないと野の花は耐えてしまうのでしょう。セツブンソウの自生地もボランティアで草刈りをしているということです。

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山野草栽培の基本と注意点

上の栽培法は、関東地方の狭い住宅地で夜間もエアコンの熱風が出ているような場所で栽培している、わが家を基準にしています。

高山植物や、山野草を育てるにはかなり過酷な場所で、工夫しながら育てています。

猛暑日が増えてきてからは厳しくなった面もありますが、植物が私たちの愛情にこたえてくれるように慣れてきているものも多くなっています。

鉢植えの場合、すべてに書くことが出来ませんでしたが、鉢底には軽石などのゴロ石を入れて水はけを良くしていますし、植物によっては溶岩の砕いたものを入れています。

鉢は山野草鉢のように水はけのよいものを用いています。

病気になりやすいものもあるので、用土は新しいものを使い、微塵を抜いて、湿らせてから使った方が良いとは思っています。

高山植物、それに準ずるものは毎年植え替えています。

私は宮城県の住宅地でも高山植物を育てたことがありますが、それほど気を遣わなくても、此処では育たないものも殖えすぎるくらいに育っていましたので、もっと楽に育てられるところの方が多いと思っています。

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